南砺の病院家庭医が勉強記録を始めました。An archive of medical articles summarized by a family physician from Nanto Municipal Hospital.

An archive of medical articles summarized by a family physician from Nanto Municipal Hospital.富山県にある総合病院で働く病院家庭医です。勉強の記録を少しずつ書いていきます。

隠岐病院ウェビナーで講演させていただきました。

本日は隠岐で講演をさせていただくこととなりました。 テーマはこちら もうなぜお寿司なのかは説明しなくてもよいのではないかという感じのスライドです。 隠岐病院のNurse Practitionerの方から,誤嚥性肺炎と多職種連携の関連で講演をして欲しいというご依…

TEAM関西 ライフコース企画 最終回「最後は歳を重ねる」で講演しました。

正確には,講演しました,ではなく講演する直前に公開しています。 今回,TEAM関西という医学生の勉強会サークルからご指名をいただき,ライフコース勉強会というものに参加しています。佐藤健太先生と一緒に老年医学の家庭医療的な診かたについてお話させて…

ミッシェルの物語:家庭医療研修のクリニックにおける患者ケアの複雑さ

Michelle’s Story: The Complexity of Patient Care in a Family Medicine Residency Clinic Kathryn Justesen, James D. Smith, Katherine Swanson, Mark Yeazel and James T. Pacala The Annals of Family Medicine July 2021, 19 (4) 362-364; DOI: https…

JA北海道厚生連臨床研修医ワークショップで初期研修医向けのマルモ講演をしました。

昨日の静岡に続き,今日は北海道で講演です。 と書くと全国を飛び回っていて忙しそうですが,Zoomなので自宅でお仕事です。 本日はJA北海道厚生連第9回臨床研修医ワークショップにお誘いいただき 【総合診療医による多疾患併存(マルモ)の診かた】 と題…

静岡家庭医養成プログラム(SFM)様のZoom勉強会で講師をさせていただきました

静岡家庭医養成プログラム(SFM)様でマルモのレクチャーをさせていただくことになりました。お誘いいただき誠にありがとうございました。 静岡の家庭医の先生は仲良くさせていただいている先生も多く,井上真智子教授はサイトビジットのため南砺市民病院に…

プライマリ・ケア医のための2020年のトップ20研究 Top 20 Research Studies of 2020 for Primary Care Physicians

Published online June 9, 2021 すっかり遅くなりましたが,2020年のPOEM(Patient-Oriented Evidence that Matters. 重要な患者志向のエビデンス)がAm Fam Physician.の6月号に掲載されていました。毎年、エビデンスに基づいた医学の専門家チームが110を超…

急性期脳梗塞患者における発作性心房細動の予測に対するSTAF、LADS、iPABスコアの診断精度について

Diagnostic accuracy of STAF, LADS, and iPAB scores for predicting paroxysmal atrial fibrillation in patients with acute cerebral infarction Clin Cardiol. 2018 Dec;41(12):1507-1512. doi: 10.1002/clc.23080. PMID: 30251368 これまでにも医学生…

Multimorbidityな高齢者のためのプライマリーケアとソーシャルサービスの統合:政策への影響

Integrating primary care and social services for older adults with multimorbidity: policy implications BJGP Open. 2021 Jun 8; BJGPO.2021.0035. PMID: 34103309 BJGPにMultimorbidityの記事があったため紹介。 Multimorbidityに対して統合ケアを推進…

ソーシャルメディアから有害な処方カスケードのシグナルを検出する クエチアピンはなぜ関節痛になるのか?

Detecting signals of detrimental prescribing cascades from social media Artif Intell Med. 2016 Jul;71:43-56. doi: 10.1016/j.artmed.2016.06.002. PMID: 27506130 先日,処方カスケードのブログを書きました 個人的な勉強のためにまとめたものでした…

処方カスケードについて簡単にまとめてみる

処方カスケードについて簡単にまとめてみる ブログをいつかやろうと思っていて,原稿を理由に放置していました。 自己研鑽のアウトプットするためにブログを書いていたのに,原稿を理由にサボるというのはいけないということで,今回は処方カスケードについ…

熊本大学総合診療セミナーで「Multimorbidityのみかた」について講演します(配布資料)

熊本大学総合診療セミナーで「Multimorbidityのみかた」について講演します。 病院総合医の有名MLであるJhospitalistMLにこのようなメールが流れてきました。 JhospitalistMLの皆様 平素よりお世話になっております。熊本大学総合診療科の平賀と申します。 …

【書籍企画】総合診療 2021年 5月号 臨床医のための 進化するアウトプット 学術論文からオンライン勉強会、SNSまで

【書籍企画】総合診療 2021年 5月号 臨床医のための 進化するアウトプット 学術論文からオンライン勉強会、SNSまで ブログのタイミングを逃し続けています。 多くの献本のお礼をしたいのですが,一つ一つ丁寧に拝読させていただいています。 今しばらくお待…

Multimorbidityの患者が抱いているケアの優先順位と好みに関する研究紹介

Priorities and preferences for care of people with multiple chronic conditions Mieke Rijken,Health Expect. 2021 May 3. PMID: 33938597 Multimorbidityの介入モデルを開発して,その有効性を混合研究で行うというのは,前回紹介したものと同じです。…

Multimorbidityに対する患者中心の学際的ケアの拡張:実用的な混合法ランダム化比較試験

Scaling Up Patient-Centered Interdisciplinary Care for Multimorbidity: A Pragmatic Mixed-Methods Randomized Controlled Trial Martin Fortin, Moira Stewart, Patrice Ngangue, José Almirall, Mathieu Bélanger, Judith Belle Brown, Martine Coutur…

PaCTi「Multimorbidityにおける緩和ケア」で講演しました。

PaCTi「Multimorbidityにおける緩和ケア」 2021年3月26日(水)21時00分〜22時00分 で講演することになりました。 聞くところによると参加人数も3桁で,緩和ケアに関わる多職種と思っていたら,緩和ケアで有名な大学教授など大御所も参加されているとか。プ…

マルモレクチャー資料公開

マルモレクチャー資料公開 日本プライマリ・ケア連合学会 専攻医部会 総合診療Web講演会Vol.13 2021年3月24日(水)21時00分〜22時00分 で使用する講義資料を公開してみます。 かれこれマルモ関連のレクチャーは5,6回していますが,新しい講演の度に新ネタを…

高齢者の個別ケアプランにおける行動変容の技術:システマティックレビュー

Behaviour change techniques in personalized care planning for older people: a systematic review Br J Gen Pract. 2021 Feb; 71(703): e121–e127.Published online 2021 Jan 26. doi: 10.3399/bjgp20X714017 PMCID: PMC7846352PMID: 33495201 高齢者の…

【献本御礼】セイントとチョプラの内科診療ガイド

【献本御礼】セイントとチョプラの内科診療ガイド こんなツイートが,年末に流れてきました。 年末年始【フォロー&RTで、新刊2点各2名様にプレゼント!】〇セイントとチョプラの内科診療ガイド 第3版https://t.co/5QD1hpucAy〇感染症プラチナ流コンサルトht…

高齢者におけるMultimorbidity patternとmemory trajectories:英国の老年医学の縦断的研究からのエビデンス

ACCEPTED MANUSCRIPT Multimorbidity patterns and memory trajectories in older adults: Evidence from the English Longitudinal Study of Ageing Rebecca Bendayan, Ph.D, Yajing Zhu, Ph.D, A D Federman, Ph.D, R J B Dobson, Ph.D The Journals of Ge…

プライマリケアおよび地域でのMultimorbidity患者の転帰を改善するための介入

Cochrane Database of Systematic Reviews Interventions for improving outcomes in patients with multimorbidity in primary care and community settings Susan M Smith Emma Wallace Tom O'Dowd Martin Fortin Authors' declarations of interest Versi…

4つの一般的な筋骨格系の愁訴のための在宅運動

At-home exercises for 4 common musculoskeletal complaints J Fam Pract . 2020 Dec;69(10):484-492. PMID: 33348343 外来やっていると,さまざまな筋骨格系の痛みの相談をされます。 今回はちょうどいい総説がありましたので紹介します。 家庭医療の論文…

連続性を越えたPatient Journeyのマッピング:ある患者の経験から得られた教訓

Mapping the Patient Journey Across the Continuum: Lessons Learned From One Patient’s Experience Melanie A Meyer, PhD. J Patient Exp. 2019 Jun; 6(2): 103–107. [PMID: 31218254] Patient Journeyという言葉をご存知でしょうか? これは患者の受療行…

P4 Medicine か O4 Medicineか,ヒポクラテスはかく語りき

P4 Medicine or O4 Medicine? Hippocrates Provides the Answer The Journal of Applied Laboratory Medicine, Volume 4, Issue 1, 1 July 2019, Pages 108–119, https://doi.org/10.1373/jalm.2018.028613 最近,私の勉強の軸になっていることの一つに P4 M…

高齢化と医療サービスにおける課題をふりかえる

Population Aging and Health Care Services: What Governments Should Do Archives of Gerontology and Geriatrics, 2021-01-01, Volume 92 あけましておめでとうございます。 新年の最初はちゃんとした論文を紹介しなければいかないと思いつつ,去年のオズ…

2020年ふりかえり

2020年を振り返る 業績中心に振り返ります。 今年は沢山何かを書いていたのですが,まとめているとそれほどでもありませんでした。おそらく,後半から沢山依頼があったので,来年はもっと増えるのではないかと思います。 まずは,連載。 医学書院の「ケース…

【出版報告】南山堂『終末期の肺炎』が出版されました。

【出版報告】南山堂 終末期の肺炎 おそらく,私の飯テロのような宣伝を沢山お目にしたことでしょう。 その表紙はさながらdancyuのような医学書です。 左下に寿司の写真出ていますが,センスの良さでは負けていないと思います。 あとは南山堂のnoteで『寿司』…

がん患者およびMultimorbidityに対する薬物療法の最適化:Deprescribingのケース

Optimising Medications for Patients With Cancer and Multimorbidity: The Case for Deprescribing Clin Oncol. 2020 Sep;32(9):609-617. PMID: 32563549 DOI: 10.1016 / j.clon.2020.05.015 最近,週刊医学界新聞のことをブログに紹介していませんでし…

【総合診療レクチャー】救急神経疾患のみかた 廣瀬源二郎先生の講演

【総合診療レクチャー】救急神経疾患のみかた 廣瀬源二郎先生の講演 南砺市民病院は毎月1名ペースで院内のスペシャリストによるレクチャーや外部講師を招いてのレクチャーをしています。 若手医師からベテラン医師,そして今回は県内の研修医などもZoomで10…

プライマリーケアにおける集学的連携:システマティックレビュー コラボレーションパターンについて

Multidisciplinary collaboration in primary care: a systematic review プライマリーケアにおける集学的連携:システマティックレビュー Cecilia Saint-Pierre, Valeria Herskovic, Marcos SepúlvedaFamily Practice, Volume 35, Issue 2, April 2018, Pag…

プライマリーケアにおける集学的連携:システマティックレビュー コラボレーションパターンについて

Multidisciplinary collaboration in primary care: a systematic review プライマリーケアにおける集学的連携:システマティックレビュー Cecilia Saint-Pierre, Valeria Herskovic, Marcos SepúlvedaFamily Practice, Volume 35, Issue 2, April 2018, Pag…