南砺の病院家庭医が勉強記録を始めました。An archive of medical articles summarized by a family physician from Nanto Municipal Hospital.

An archive of medical articles summarized by a family physician from Nanto Municipal Hospital.富山県にある総合病院で働く病院家庭医です。勉強の記録を少しずつ書いていきます。

NAPCRG 2022年次総会に参加しました(Twitterで)

NAPCRG 2022年次総会に参加しました(Twitterで)

 

NAPCRGとは,North American Primary Care Research Group

すなわち北米プライマリ・ケアの研究者グループですが

11/18から11/22に世界からプライマリ・ケアの研究者が集まる年次総会がありました。

https://www.napcrg.org/conferences/annual/annualmeeting/

 

場所はシェラトン フェニックス ダウンタウンホテル。絶対楽しいやつです。

 

参加費:$1240!高い!

 

なので,Twitterを駆使して,学会の雰囲気を味わっていました。

実は2年前にもフィンランドに行った気分になっていました。

 

スケジュールは学会HPから閲覧できるので,これだけでも学会のトレンドが分かります。

https://www.napcrg.org/media/2151/2022-napcrg-annual-meeting_final_111522.pdf

このPDFは90ページありますが,機械翻訳で全文読みました。

遠隔診療,病院と在宅の連携,人工知能の研究,保健福祉の研究,多職種協働,医学生のリクルートなど。ほか高血圧,糖尿病,喘息,精神疾患などの慢性疾患スクリーニング,マネジメント,リハビリ,予防医学,新生児ケア,ワクチン,中絶後ケア,思春期のケア,慢性疼痛,緩和ケア,暴力などもあったり,ヘルスリテラシー,アドボカシー,エンパワメント,マインドフルネス,SDH,災害医療,バーンアウト,フレイル,アドヒアランス,ハームリダクション,PXなど,特に真新しいキーワードは見られず。

ワークショップでは医学とアートのセッションなんてのもあり楽しそう。

 

私の大好物であるMultimorbidityもありました。(文中検索で13件)

オーラル7件

安藤先生の発表もTwitterかFacebookで見られると期待。

 

ポスター3件

ポスターはあわよくばTwitterで見られないかな。

 

Annual Conference Past Research Sessions

ここで「Multimorbidity」で検索すると,26件

Treatment BurdenとPerson Centred CareとかTrajectories of careとかpolypharmacyとかcare fragmentationとかmultidimensional relationshipとかHealth Professional Experiencesとかself-managementなどが関係する演題でした。

 

そして

Special Interest Group(SIG) Meetingsでも

5にInternational Multimorbidity Research Community

なんてものがあり,ワクワクしました

 

 

一方で他のテーマも押さえておきたいので6のPaCEってなんだろうと多い調べましたが,患者にもプライマリ研究に関わってもらうためのグループのようです。Patient and Clinician Engagement (PaCE) 

Patient and Clinician Engagement (PaCE) Program

この動画は,大変理解しやすいです。

 

ちなみに先程の検索で,「japan」で検索したところ3件

抄録も読めますので,どうぞご覧ください

COVID-19パンデミックにおける先進国8カ国での公衆衛生の動向

https://napcrg.org/conferences/2012/sessions/4327

マルチモビディティを有する高齢者におけるポリファーマシーおよび不適切な投薬によるケアの断片化との関連

https://napcrg.org/conferences/2012/sessions/3570

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの日本語版の開発臨床スキル評価尺度の開発

https://napcrg.org/conferences/2012/sessions/4283

他にもいらっしゃったのかなと思いますが,検索ワードが浮かびませんでした。

 

そんな学会ですが

個人的にはグラスゴー大学のFrances Mair教授の追っかけをしていました。

#chronicillnessも良いハッシュタグです。

 

Multimorbidityを日本でほそぼそと取り扱っていますが

私が留学するならここに行きたいなと思っている憧れの大学です。

University of Glasgow - Colleges - College of Medical, Veterinary & Life Sciences - Graduate School - Multimorbidity PhD programme for Health Professionals - Research Projects 2022/2023

 

TwitterとはすばらしいものでFrances Mair教授とは,相互フォローさせていただけました。学会にも行っていないのに便利な世の中です。

 

この追っかけの成果です

精神疾患患者の慢性呼吸器疾患の管理についての議論であったり

 

James Larkin先生(この方も相互フォロー)

やはりTreatment Burdenのアプローチが焦点になっているんですね。

 

社会経済的困窮度の高い状況でMultimorbidityに罹患している人へ

・社会的スティグマがアクセスや治療の判断に与える影響は、医療システムの提供において考慮される必要があります。
・今後の介入は、個人レベルの要因だけでなく、地域社会にも焦点を当てることを考慮する必要がある。

 

ポスターもしっかり拝見しました

 

Frances Mair先生のポスターも拝見できました。HIPPOCRATESかっこいい。

 

GP は、ガイドライン#NAPCRG22で推奨されるサービス#healthcareを提供するために、24 時間ごとに 26.7 時間を費やす必要があります 無理難題

 

パンデミックの今こそ強いプライマリケアが必要。熱い。

 

 

奥の方でなにか食べているのも気になる

 

このスライドもよく取り上げられていました。

 

 

先程紹介したポスターも

ちらっと見えております。

 

一方でこんなにガッツリみえているものもあります

 

何なら,発表してくださっている方もいます。(この方法,真似してみようかな)

写真もありました

 

 

この演題も先述しておりました。

 

 

医学生の発表も楽しそう

 

家庭医とNPの介入で地域の人材の分布が改善

 

複雑性の理論の視点でMultimorbidityを診る。ケーススタディも興味深い。

 

脳卒中患者のTreatment Burdenの測定の研究,笑顔も素敵

 

 

他の話題では,Climate Changeも興味深い

 

これはブログでも取り上げました

moura.hateblo.jp

動画で見るとわかりやすい。

 

安藤先生もつぶやいておられました

 

 

このポスターも興味深い

 

中絶に関するSDHのポスター

 

この先生の食事の写真で行った気分

 

 

私も楽しかったです!(行ってないけど)

 

さらさらっと振り返るだけでも,プライマリ・ケアの世界についていけている気がします。こういう生涯学習も良いかもしれません。参考までに(12800字,お疲れさまでした)