南砺の病院家庭医が勉強記録を始めました。An archive of medical articles summarized by a family physician from Nanto Municipal Hospital.

An archive of medical articles summarized by a family physician from Nanto Municipal Hospital.富山県にある総合病院で働く病院家庭医です。勉強の記録を少しずつ書いていきます。

2025年ふりかえり

2025年ふりかえり

年1回の振り返りブログになってしまいました。

 

2024年の振り返り記事を読み返すと、執筆や論文の業績数で振り返るというより、1年間でどのようなことを経験し、その時の感情について振り返りをしているようであっため、今年もそれに倣おうと思います。

 

なお、このブログはAIのサポートを全く受けておりません。書くことで内省したいので、久しぶりにAIに口出しされずに好き勝手な文章を書いております。誰が書いたかわからない文章が乱立する中で、100%自分で描いた文章を残せるのというのは大変ありがたいことです。

 

去年は総合診療プログラム・看護師特定行為プログラムなど院内の教育,『日本プライマリ・ケア連合学会理事』、『日本プライマリ・ケア連合学会秋季生涯教育セミナーの大会長』、南砺市民病院回復期病棟ホスピタルアートプロジェクト、第3回日本地域医療学会の副大会長など役職やプロジェクトを担うことが多かったですが、今年はさらに輪をかけて学会運営の仕事が多く、つくづく私は周りに助けられてばかりだなと思いました。

特に私の中で大変だったのは、中部・北陸地区床ずれセミナーと富山県臨床倫理研究会で、いずれも病院の中で一緒に取り組むメンバーを募る段階から大苦戦し、褥瘡委員会と臨床倫理委員会のメンバーが協力してくれなければ絶対に失敗していたと思います。

基本的に私の活動は院内と院外にキッパリ分かれているのですが、そのオーバーラップする仕事が今年は多く、悩まされました。来年以降、この手の仕事は受けないと心に誓いました。ステークホルダーマネジメントの良い経験になりました。

 

また参加者が集まらないためSNSで宣伝をしまくっていた2024年でしたが、こちらも今年の私を悩ませたものでした。FacebookもTwitterも基本的には見ている方に何かをお願いする使い方ばかりで、双方向性の高いやりとりが全くできておりませんでした。秋季生涯教育セミナーも2年目の代表でしたが、参加者集めに苦労し、そもそも日程の選定を間違えたのか、魅力的なコンテンツを用意していないからなのか、開催規模を縮小した方が良いのか、オンラインに全振りした方がいいのか、そもそも開催する意義は何なのかなど、悩みまくっておりました。理事の任期が今年で終わり、秋季セミナーの運営も一旦終了しそうですが、次にうまく繋げられるように引き継いでいこうと思います。

 

そうです。日本プライマリ・ケア連合学会の理事の任期もこれで終了です。選挙がまたあるのですが、2期目も立候補はする予定です。ようやく仕事に慣れてきたところだったのと、他のイベンターとしてのマルチタスクからようやく解放されてきたので、理事の仕事が少し余裕をもってできるのではないかと思っております。選挙で通るのかは神のみぞ知るところですが、落ちたら落ちたでまたやりたいことができる時間が増えたと思うことにします。

 

研修医スキルアップセミナーを今年度で3回計画しております。すでに12月に上田剛士先生に来ていただき、1月には志水太郎先生、そして3月には林寛之先生をお招きしてのレクチャーを計画しました。これも私が全て誰に来ていただいて日程の交渉をして、私自身のスケジュールが上記のイベンターの仕事やら、自分の講演やら、家族の行事やらでカツカツな中でよく忙しい3人をうまく組めたなと奇跡的なスケジューリングに感謝しております。平日開催を実験的に行いましたが、職場のスタッフの集まりは大変よく、やはり平日の方が良いのだろうなと思ったり。私が講演する側として土日に出張していることもあるのですが、きっと参加者が集まらないなど運営側の苦労があったのではないかと思いそういう意味でも来年以降のスケジュールはどうしようかなと思ったりしております。

 

内科学会の多疾患併存マネジメントワークショップもメンバーが足りなくても運営できるようになり、ワーキンググループのメンバー同士の想いも見えてきたように思います。来年は日本内科学会総会で枠をいただけることになりました。ここを成功させることで、次の活動に弾みをつけていきたいと思います。

 

論文・書籍

岡崎医師会の医報に掲載されることになったのは驚きでした。講演したものを文章でまとめてくれと言われた時には、最初に言われていなかったと不満もありましたが、それだけ良い話だったんだろうと前向きに考えて、メールをいただいたその場で文章を仕上げました。文章量も半端なく多かったのですが、勢いは大事です。また、執筆依頼はほぼ全て、依頼があった日にその返事と共に原稿をつけて送るという仕事ができる人のようなレスポンスでした。

 

唯一、全く筆が進まず、企画を飛ばすことになりかけたのが、南山堂の治療12月号でした。依頼を受けた際のテーマもピンとこず、こちらから全体の企画を練り直して送ってみたところ、「それでとりあえず行きましょう」みたいなお返事になり、本当にそんな適当な状態で執筆協力者を探すのかと途方に暮れながら、先述のイベンターの仕事や自分の講演など色々をしているうちに、途中から後回しになり、督促がたくさん来るという悪循環にハマっておりました。座談会は「マルモカンファレンス」で培った人脈を駆使して開催し、私の言いたかったメッセージを短時間で掴んでいただいたことで、何とか企画を飛ばさないようにできたのですが、決め手になったのは編集長に担当を変わることになったことでした。不思議なもので、顔の見える方が担当になるだけで仕事に対する意欲が出てきて、1日で企画をまとめ直すことができました。担当は本当に大事です。自分の特性をよく理解できた1年でした。

 

また、日本内科学会雑誌の2本、英語論文2本は、私の貢献度は全く高くないと思っており、厚かましくも名前を載せていただいたにすぎません。それぞれの原稿に貢献の足りない理由は違うのですが、他の著者の発言を読んで満足したり遠慮しないことと、発言の鮮度を大事にすることが教訓でした。冒頭でも書きましたが、論文を書いたり単著を書くといった意欲が徐々に薄れており、それよりも自分の価値観が「自分がワクワクすることができているか」というものにシフトしております。何かのきっかけで論文や単著にワクワクを見出すかもしれませんが、周りからやれと言われてやるものではさっぱりワクワクしないですし、学会のイベントなどもやれと言われると急に萎えるのがよくわかったので、自分でワクワクできるポイントをどうにか見つけながらお仕事をこなしながら本当にワクワクする出会いにアンテナを張っておこうと思います。

 

講演

講演は依頼されるされるうちが華と言うことで全ての要望を受けることができました。

(ただし、利益相反のポリシーから製薬会社がらみの依頼は全てお断りさせていただきました。これを徹底できたのが今年1番の成果かもしれません。)

 

とはいえ、製薬会社は断ったと言いましたが、一つピンチヒッターとして製薬会社ではないものの民間企業の依頼を受けていたのでした。これも利益供与になっているなと振り返りながら気づきました。考える時間がなかったのもありますが、ポリシーを大事にしたいと思います。

 

講演関係なく広尾病院、順天堂医院、墨東病院など優良病院にも視察に行くことができ、弓削メディカルクリニックや奈義ファミリークリニック、唐津市民病院きたはたなど家庭医療の有名プログラム、岡山大学や鹿児島大学や長崎大学のような大学総合診療、薬学部や看護学部、臨床検査学科など多職種への講義の機会もあり、学生団体である医学生ゼミナールにもお招きいただいたり、夏期セミナーでもMeets the Expertのような集まりに呼んでいただいたことは良い思い出です。

 

マルモカンファレンスの外部公演も加速しておりました。藤沼先生との薬剤師研修会でのマルモカンファ、床ずれセミナーで塚田理事長との褥瘡マルモカンファ、日本臨床倫理学会での倫理マルモカンファ、鳥取では県内の初期研修医を対象にした臨床推論マルモカンファ、富山県内のリハビリテーション専門職とのリハビリマルモカンファ、医学教育学会での医学教育マルモカンファなど、もはやマルモカンファって何だろうと言う万能感を感じておりました。そろそろこの活動自体をどこかにまとめて報告したいと思います。

 

学術大会でのシンポジウムは、日本老年医学会でも光栄な機会をいただけました。日本慢性看護大会では基調講演という大役をさせていただき、看護師さん達との距離がグッと近づきました。日本老年医学会では職場の同僚が幕張メッセに来ていたという間接的な評価をいただき、対外的な活動を見られた気恥ずかしさを感じております。越境型人間はたまにこういうことがあるので恥ずかしい。

 

街の活動で、スーパーでの健康教室や、お寺での講演の機会も色々あり、そろそろ地元住民向けのマルモカンファレンスなども計画できるのではないかと思ったり。夢は膨らみます。アート活動で繋がったご縁も色々広がり、そこからの拡大が楽しみです。

 

役職・資格・音声記録

資格や役職に変更なし。音声記録もうまく続いております。

ここで特筆すべきは、南郷先生とのTwitterスペースがまだ続いていることです。私にとっては、この場は配信の場ではなく、私自身の省察の場になっております。この番組をすることで、総合診療医としてのキャリアの積み方が大きく影響を受けていると思いますし、まさか自分が日本プライマリ・ケア連合学会の理事になったり、自院で総合診療プログラムを立ち上げることになるとは思っていませんでした。総合診療医の教育はプログラムが違っても横のつながりから生まれるということがよくわかります。

また、ハイカラ治療推し活部の活動も、プライマリ・ケア連合学会とはまた違ったつながり方のような気がしております。定期的にお話ができる場が複数あるというのは、依存先を増やすこと観点からも大変健全です。単に依存先を増やすのではなく、関わっている仲間にとっても居心地の良い環境を作っていければいいなと思います。

 

他色々
・来客、病院見学、専攻医指導、研修医、学生の対応など。特に宮古病院、洛和会丸太町病院、板橋中央総合病院からも専攻医を受け入れたのは大きな変化でした。
・マルモカンファレンス50回達成
・広報委員会 南砺市民病院公式インスタグラム関連
・特定看護師レクチャー、実習、評価など
 
など色々ありましたが、今はとてもワクワクしております。
来年もきっと楽しい一年になると信じて、筆を置きたいと思います。
来年の大晦日の前に一本ぐらいブログ書ければいいなぁ。。。