南砺の病院家庭医が勉強記録を始めました。An archive of medical articles summarized by a family physician from Nanto Municipal Hospital.

An archive of medical articles summarized by a family physician from Nanto Municipal Hospital.富山県にある総合病院で働く病院家庭医です。勉強の記録を少しずつ書いていきます。

群馬家庭医療セミナーでマルモの講演をしました

今日は群馬家庭医療学センターの主催する群馬家庭医療セミナーにお邪魔しています。

1人の画像のようです

 

群馬家庭医療学センターは

群馬県民医連の医師研修センターの家庭医療専門研修プログラム群で

群馬県民主医療機関連合会医師研修センター

医師研修センター - 群馬県民主医療機関連合会

2011年の群馬家庭医療学センターの立ち上げを機に発足した、家庭医療後期研修プログラムおよび当センターの愛称です。

 

現在では、日本専門医機構認定の総合診療専門研修プログラム(利根中央コース、前橋協立コース)、日本プライマリ・ケア連合学会認定の新・家庭医療専門研修プログラム(利根中央コース、前橋協立コース)、日本在宅医療連合学会認定の在宅フェローシップコース(前橋コース、高崎コース)を管轄しています。

(引用 https://www.gunma-min.jp/medical/senmon/gchan.html

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群馬県内で研修が完結することもできて,在宅フェローシップコースもあり,定期的な振り返りやwebツールで知識を共有,専攻医の声も反映されやすいプログラムで,群馬で総合診療をしたい方にはおすすめのプログラムとなっております。

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そんな群馬の先生方のお声がけで,今回もマルモの講演です。

家庭医療専攻医を対象にしたグループワークがうまくいくかドキドキしますが,楽しみたいと思います。

 

こんな宣伝スライドを作ってみました。宣伝する余裕があればいいのですが。

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続きは発表後に

 

(追記)

 

30分の講義,30分のワークショップで行いました。

(ワークショップは時間の関係で20分になってしまいました。講義時間が長すぎたかもしれません。もう少し削れました。)

 

しかもワークショップではgoogle slideを用いたのですが

共有だけでなく編集権限にも気をつけるべきだったと反省

ブレイクアウトルームに分かれてからそれに気づいて,数分ロスしてしまいました

回遊しながら編集権限のことをネタに回れたので,ある意味おいしかった気もしますがご迷惑をおかけしました。

 

感想は上々でした。

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自由記載もなかなかポジティブなコメントが多く,時間配分はさておきグループワークは良いものができたと感じています。家庭医療専攻医にも指導医にもちょうど楽しめて,なかなか聞けない先輩の視点と,専攻医も自分の事例ではないので気軽に話せて自由に話しやすい環境を提示できたのは良かったのではないかと思います。

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この形式でやったのはこれで2度目ですが,やはり家庭医に向けたレクチャーはこれが丁度いいですし,ある指導医の先生が複雑性が上がることを『スパイスを加える』という表現をされていたのがとてもポジティブな印象をもちました。複雑性が高くなるとどうしても患者さんにネガティブな印象をもってしまうかもしれません。ですが,スパイスが効いているというと,なんだか味わい深いものができている気がしてきます。

もちろんスパイスが効きすぎたら美味しくなくなってしまうかもしれないので,それをうまく調理するにはどうするかという視点は,家庭医の腕の見せ所だなと感じました。

 

参加者が『このスライド見たことあるぞ』と思われるケースが増える一方で,身近な指導医クラスの方が『今までちゃんと聞いたことがなかったので勉強になった』と言われるので使い回しが多くなっていますので,そろそろ新しいものを作ろうと思います。

 

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一部,カルテの書き方はどうしているんですかという質問は次のレクチャーにつながるので,そこだけ記載します。

 

私の外来カルテはマルモのプロブレムリストそのままです。

救急ですらその表記です。

そういう意味では,理論を実践に活かしているのかなと思います。

 

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とはいえ,心腎代謝という書き方ではなく

 

#高血圧,脂質異常症,2型糖尿病,ラクナ梗塞
#両膝OA(NSAID潰瘍の既往あり)
#便潜血陽性 大腸がん(ポリペク後)前立腺肥大
・バイアスピリン(脳梗塞,出血リスク注意),NSAIDは注意,メトホルミン(低血糖・シックデイに注意)
・老老介護,息子は近所

 

みたいな感じです。

記載することを頭に入れているので,自分の整理のために書いているだけでも数行で何となくどんな人かわかるようになっているので,プロブレムが多岐にわたっているときほどあっという間にまとまります。慣れれば普通のカルテ記載よりも短いです。

 

コツは

①分類のタイトルを書かない

②短く端的に書く

ことです。

 

これも試行錯誤の結果行き着いたので

マルモのカルテの書き方ワークショップなどもあったら面白いなと思います。

 

様々な気づきをいただきました。ありがとうございました。